大量の書類は溶解処理・破砕処理を検討する

例えば、年に1度程度、機密文書の溶解処理を行う業者へ依頼する方法があります。ホチキスやクリップを外さずに処理できる業者もあり、大量の書類をまとめて破棄する場合には有効です。また、溶解処理だけでなく、専用設備による破砕処理に対応している事業者もあります。ラミネート加工された書類などは処理方法によって対応が異なるため、事前に確認しておきます。

破棄の費用はセキュリティのための経費

サイバー攻撃による情報漏洩が大きな問題となっていますが、情報漏洩のリスクはデジタル上だけに存在するわけではありません。紙の書類の置き忘れや誤廃棄、持ち出しなど、物理的な管理の不備によっても情報漏洩は発生します。情報漏洩による事業へのダメージは大きく、確実に書類を破棄するための費用は、セキュリティを担保するうえで必要な経費と考えるべきでしょう。

従業員が「捨てやすい」環境を作る

特に重要なのは、従業員それぞれが「捨てやすい」環境を作ることです。ホチキスやクリップを外す必要がない、機密文書専用の回収ボックスがある、定期的に業者が回収してくれるなど、破棄するまでの手間を減らすことで、書類の放置や不適切な廃棄を防ぎやすくなります。ただし、保管期間が終了した書類であっても、訴訟や監査への対応などで保存が必要な場合があります。破棄対象であることを確認してから処理することが前提です。

確認ポイント

  • 法令や社内規程で定められた保管期間が終了しているか
  • 訴訟、監査などのために引き続き保存する必要がないか
  • 個人情報や機密情報が含まれていないか
  • シュレッダー、溶解処理、破砕処理など適切な方法を選んでいるか
  • 処理業者の回収方法や情報管理体制を確認しているか
  • 必要に応じて処理証明書を取得できるか
  • 従業員が書類を破棄しやすい環境になっているか

こんなケース、どうする?

大量の書類をシュレッダーで処理しきれない。

機密文書の溶解処理や破砕処理を行う専門業者への委託を検討します。ホチキスやクリップを外さずに処理できる場合もあるため、処理できる書類の種類や回収方法を確認します。

保管期間が終了した書類は、すべて破棄してよい?

保管期間が終了したことだけで、一律に破棄できるとは限りません。訴訟や監査への対応など、引き続き保存する必要がないかを確認します。また、書類によって法定の保存期間が異なるため、廃棄対象の選別にも注意が必要です。

機密文書を一般の古紙回収に出してよい?

個人情報や機密情報が含まれている場合、一般的な古紙回収にそのまま出すことは避けます。内容を復元・閲覧されないよう、適切な機密文書処理を行う必要があります。

機密文書の処理を業者に委託すれば、それで安心?

業者に委託しただけで情報管理上の責任がなくなるわけではありません。回収から処理までの管理方法や、処理証明書の発行可否などを確認し、必要な委託先の監督を行います。