「そんなことを言うはずがない」と決めつけない
求職者からクレームが入ったら、まず具体的に何があったのかを確認します。「面接官の態度が悪かった」というだけでは判断できません。いつ、誰が、どのような質問や発言をし、それに対して求職者が何を問題だと感じたのかを整理します。そのうえで面接官にも確認し、事実関係を照合します。会社側に問題があったのであれば、その点について謝罪し、再発防止を行います。
面接対応の問題と合否は分けて考える
面接対応に問題があったことと、採用選考の合否は分けて考えます。謝罪の代わりに選考を通過させるといった対応をすると、本来の採用基準とは異なる判断になってしまいます。金銭の支払いなど、通常の謝罪を超える要求があった場合には、その場で回答せず、必要に応じて専門家へ相談します。
クレーム対応だけで終わらせない
面接官が独自の判断で質問するのではなく、あらかじめ質問項目や評価基準を決めておき、面接を担当する従業員・役員に共有しておきます。厚生労働省も、面接では質問項目や評価基準をあらかじめ決め、適性・能力に関係のない事項を尋ねないよう求めています。
確認ポイント
- 具体的にどの発言や対応が問題だったのか確認する
- 求職者と面接官の双方から事実関係を確認する
- 質問内容が採用基準や面接ルールから逸脱していなかったか確認する
- 問題があった場合は謝罪と再発防止を行う
- クレーム対応と採用の合否を混同しない
- 面接官向けの質問項目やNG事項を共有する
こんなケース、どうする?
「面接で家族について聞かれた」とクレームが入った。
実際にどのような質問をしたのか確認します。家族構成や家族の職業などは、厚生労働省が採用選考時に把握しないよう示している事項に含まれます。面接官に悪意がなく、アイスブレイクのつもりだったとしても同じです。
「面接官から性的な発言をされた」と言われた。
通常の面接クレームとして軽く処理せず、具体的な発言や状況を確認します。2026年10月1日からは、求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止措置が事業主の義務となっています。
「謝罪するなら選考を通過させてほしい」と言われた。
面接対応の問題と採用選考は分けて対応します。会社側に問題があればその点について謝罪しますが、それを理由に採用基準を変更することは避けます。
面接官は「そんなつもりで言ったのではない」と言っている。
意図だけで判断しません。実際にどのような発言があり、それが会社の面接ルールや公正な採用選考の考え方に照らして適切だったのかを確認します。